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国歌変更法案が可決

 平昌オリンピック開会を9日後に控えた1月31日、国歌「オー・カナダ」の歌詞を変更するC-210号法案が上院で採決され、保守党議員らがボイコットする中、賛成多数で可決された。法案は近日中に、総督の勅裁を経て成立する。
 これを受けて、歌詞の“in all thy sons command”は“in all of us command”に改められる。これまで歌詞の“sons”を除去する12の法案が連邦議会に提出されたが、その全てが否決されており、歌詞変更は1980年の国歌制定以来初めてとなる。

 C-210号法案は2016年1月、モリル・ベランジェ下院議員(自由党)により提出された。彼は筋萎縮性側索硬化症(ALS/通称ルー・ゲーリッグ病)を患い、法案は6月に下院を通過したものの、8月に死去した。法案はその後、フランセス・ランキン上院議員(無所属)がスポンサーとなったが、保守党は上院で何度も修正案を出して採決を遅らせる戦術をとり、1年半も滞らせた。議会閉会まで吊るせば廃案にできるが、最長であと1年9か月もかかる。歌詞のわずか2語を変更する法案は、短く1ページにも満たないものだったが、その審議は近来まれに見る長いものとなった。
 ランキン議員は30日、審議を打ち切り強行採決する動議を提出したが、保守党は強く反発した。レオ・フーサコス上院議員(保守党)は、次のように語った。
「多数派が審議を打ち切るというなら、民主主義は滅びる。議論を封じるには非常に慎重である必要がある。審議することは我々の基本的な権利であり、それを奪う権利は誰にもない。」
 ラリー・スミス上院幹事長(保守党)も「自称無所属議員たちが、これまで無所属議員に使われたことのない手法を用いて、審議を打ち切ろうとしている」と非難し、保守党は採決をボイコットすると発表した。
 デビッド・ウェルズ上院議員(保守党)は、ポリティカル・コレクトネスに懐疑的な見解を述べた。
「私は、性的に中立な国歌に反対しない。私は、現在の国歌は性的に中立だと考える。それらの歌詞が書かれたとき、当時の基準では妥当だった。」
「これらは、我々の伝統の一部である。我々は、ポリティカル・コレクトネスで全てを漂白することができるが、そのとき我々は、文化が持つ豊かさを失うだろう。」
 またドン・プレット上院議員(保守党)は、国歌を変更するなら国民投票が必要だと主張した。
 2010年に国歌変更法案を提出したナンシー・ルース(注※彼女の姓は「ジャックマン」だが、彼女は姓を名乗らない。「ナンシー」も「ルース」も名前である)元上院議員(保守党)は、このとき本会議場にいた。
「私はわくわくしていました。無所属議員たちはすばらしい。」
 保守党の元同僚たちが採決をボイコットしたことについて問われると、彼女は回答を拒否した。
 ランキン議員は、保守党の妨害を非難した。
「民主的に選ばれた下院議員ならともかく、下院を順当に通過した法案に対しこのような遅延戦術を用いることは、上院の役割ではありません。」
 彼女はまた、保守党はロナ・アンブローズ前党首が、新任裁判官に性的暴行プログラムの履修を義務づける法案の速やかな通過を求めておきながら、死が間近に迫った議員の最後の法案の通過を妨害したことを、偽善的だと斬り捨てた。
 パラリンピック4大会に出場し14個の金メダルを獲得したシャンタル・プチクレール上院議員(無所属/女性)は、平昌オリンピックで性的に中立な国歌を歌える選手たちがうらやましいと語った。
「表彰台に上がる機会は何度もありましたが、私には“In all of us command”と歌う機会は一度もありませんでした。」
 モナ・フォルティエ下院議員(自由党)は、去年からもう新しい歌詞で歌っていたと告白した。
「もし私たちが、手続上のトリックと政治ゲームで遊んでいなかったら、7月1日(の建国記念日)に新しい歌詞を歌えたでしょう。」
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