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フィルポット予算庁長官が辞任「耐えられない」 [自由党]

 ジェーン・フィルポット予算庁長官は3月4日、閣僚を辞任した。後任は、カーラ・クワルトロー公共サービス・調達・アクセシビリティ担当大臣が代理を務める。トルドー内閣は1日に改造したばかりだが、再び異動がありそうだ。
 フィルポット前長官は、声明を発表した。
「私は中核となる価値基準、倫理責任と憲法上の義務に従う必要がある。」
「信条に従って行動することにはリスクもあるが、それを棄てるのはより大きなリスクがある。」
 そして彼女は、大臣は公的に全ての閣僚と閣議決定を擁護することを憲法が規定していると指摘した。
「この規定と現在の状況からすると、閣僚を続けることは私には耐えられない。」
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 彼女はトルドー内閣発足以来、厚生大臣と先住民サービス大臣を歴任し、閣内で最も有能な人物の一人とみなされてきた。前長官はウィルソン=レイボールド氏と親しく、彼女が閣外に去ったときは「政界に友だちもいない」という噂を流されたが、プライベートでいっしょに舟に乗っている写真をツイッターに公開し、彼女を激励した。
「我々がともに取り組んだ法律―C14号(安楽死幇助)、C37号(ハーム・リダクション)、C45号(大麻に関する公衆衛生アプローチ)、そして多くのこと―を、私は誇りに思う。」
「あなたはきっと、カナダ人のために仕え続けてくれる。」
 ウィルソン=レイボールド氏もまた、フィルポット前長官を称えた。
「あなたは、ビジョンと強さを兼ね備えたリーダーだ。私は、あなたと寄り添って働く道を模索し続ける。」
 自由党のセリーナ・シーザー=シャバンヌ議員も、フィルポット氏に謝意を述べた。
「政治に携わる女性は、正しく判断し、正しいことのために立ち上がり、そしてそれが曲げられたときは立ち去ることが求められる。ジェーン・フィルポット、それを明確に示してくれてありがとう。」
 彼女は3月2日、次の総選挙に出馬しないと表明したが、SNC-ラバラン問題とは関係ないと強調した。
 いっぽうパティー・ハイドゥ雇用・労働力開発・労働大臣は、首相に対する変わらぬ信頼を語った。
「首相に対する私の信頼は、変わっていない。私は彼を支持し、政府を率いる彼の能力を信じる。」
「閣僚の一人が辞めるのは残念だ。彼女の最善を祈る。」
 トルドー首相は4日の集会で、次のようにコメントした。
「我が国のような民主社会において、そして我々が多様性を高く評価する地において、我々は議論も見解の相違も認められている。我々は、それを奨励すらする。」
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トルドー内閣改造 [自由党]

 トルドー首相は3月1日、小規模な内閣改造を行った。
 マリー=クロード・ビボー農務・農産食品大臣は、国際発展大臣からの異動である。ローレンス・マッコーレー復員軍人大臣は、農務・農産食品大臣からの異動である。マリヤム・モンセフ国際発展大臣は、女性の地位・ジェンダー平等大臣との兼任となる。
 内閣改造は、ジョディ・ウィルソン=レイボールド前復員軍人大臣の辞任に伴うものである。彼女の突然の辞任と証言が世間を騒がせている間のことで、新任の大臣たちは彼女への思いや首相の決断について問われた。
 マッコーレー大臣は、ウィルソン=レイボールド氏を賞賛した。
「私は、総理によって成されるいかなる決定にも耐えられる。ただ私は、ジョディが尊敬された女性だと知っている。」
 ビボー大臣も、閣内の一致を強調した。
「総理がいかなる決断をしようとも、私はそれに耐える。私はチームプレーヤーだ。」
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ウィルソン=レイボールド氏が議会で証言、トルドー首相窮地に [自由党]

 以前から「私の真実を話したい」と主張してきたジョディ・ウィルソン=レイボールド前法務大臣兼前司法長官は、2月27日下院法務委員会に招致され、首相側近や総理府スタッフらからSNC-ラバラン社を不起訴にするよう圧力をかけられたと証言した。トルドー首相は、就任以来最大の窮地に陥った。

 (1) 衝撃のウィルソン=レイボールド証言
 キャサリン・ルーセル検事総長が2018年9月、司法取引はせず裁判を続行すると決断したあと、ウィルソン=レイボールド司法長官もこれを踏襲したが、首相側近のマテュー・ブシャール秘書官やエルダー・マーケス秘書官らに、有罪になれば公共事業に10年間入札できなくなり、大量解雇をひき起しかねないため、考え直すよう説得されたと証言した。さらにその後、首相の側近中の側近ジェリー・バッツ首席秘書官や、ビル・モルノー財務大臣スタッフのベン・チン氏にも説得されたと語った。
「カナダ司法長官としての任務にまつわる私の司法判断に対し、政府内の人々による一貫した継続的な政治的干渉を受けた。」
「これらの会話の中に、SNC-ラバラン問題への干渉の要請と、DPA(Deferred Prosecution Agreement:起訴猶予取引)適用に応じない場合に起こりうる結果についての暗黙の脅迫があった。」
 なおバッツ首席秘書官は、2月18日に「倫理的に行動した」と述べて辞任している。
 度重なる圧力に困った彼女は、9月にトルドー首相に訴えたが、その答えは意外なものだった。
「会話の最中総理は、ケベックで(州議会)選挙があり、『私はケベックの下院議員だ』と強調した。」
「私は本当に驚いた。今でも鮮明に覚えているが、私は総理の目を見ながら直截に尋ねた。『総理は、司法長官としての私の任務と判断に、政治干渉なさるのですか?』すると総理は『ノー・ノー・ノー、僕らはただ、解決する必要があるんだ』と言った。」
 彼女は、首相は近く実施されるケベック州議会総選挙で、与党ケベック自由党が苦戦しており、ケベック未来連合に政権奪取されそうなことを懸念していたようだと指摘した。
 彼女は12月18日、バッツ首席秘書官から「解決を探す」ための会談を持ちかけられ、彼とそのスタッフのケイティ・テルフォード氏が、ウィルソン=レイボールド氏スタッフのジェシカ・プリンス氏と会談したが、その席で「干渉なしには解決しないよ」と言われたという。プリンス氏は「彼らは最後には、あなたへの要求に正直になった。まるで、検察の独立など問題ではない、もはや合法性を論じている場合ではないと言わんばかりだった」と報告したとウィルソン=レイボールド氏は述べた。
 翌19日には、枢密院職員マイケル・ワーニック氏から電話で、総理はこの問題について「極めて強い決意」があり、「なぜDPAが適用されないのか」「何とかしてそれを使う方法を見つけるつもりだ」と告げられた。ワーニック氏はさらに「総理は合法性の外側で何かするよう頼んではいない」とわざわざ言及した。
 彼女は「政府が危険地帯に足を踏み入れている」と感じ、警告した。
「私は司法長官として、政治的動機から党派的な行動をとるわけにはいかない。」
 すると彼は、決断はあなた一人の責任であり、そしてあなたは総理がこの問題について何を望んでいるかを察するべきだと言ったので、彼女はウォーターゲート事件を思い出し「これは土曜の夜の大虐殺だ」と思ったという。
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 新民主党のシン党首は、公聴会の開催を要求した。保守党のシーア党首は、総理の辞任と連邦警察(RCMP)の捜査を要請したが、彼女は違法性は否定した。
「私の見解では、それらは違法ではない。発言の文脈、圧力の性質に鑑み、それらは非常に不適切と言える。」
 1月14日の内閣改造1週間前に、彼女は総理から電話で法務大臣からの異動を聞かされた。
「私は、この電話または内閣改造については詳述しない。しかし理由は、SNC-ラバラン問題だと考えている。」
 自由党のランディ・ボワソノール議員が、総理をまだ信頼しているかと質問したとき、彼女は長い沈黙の後、こう答弁した。
「私は辞任した理由について、これ以外に言及するつもりはない。内閣のテーブルに座るための信頼がなかったので、私は閣僚を辞任した。」
 彼女はトルドー首相の信頼性について二度問われ、二度とも答えなかった。
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 (2) 自由党内の反応
 トルドー首相は27日、自分と総理府スタッフは「適切にかつ専門的に」行動すると述べ、ウィルソン=レイボールド氏の証言を「完全に否定する」と語った。そして「スコット・ブライソン(予算庁長官)が辞任しなかったら、ジョディ・ウィルソン=レイボールドはまだ法務大臣とカナダ司法長官だった」と説明した。彼女が自由党幹部会に残れるかどうかについては、「多少の考えがある」と回答した。
 ビル・モルノー財務大臣は28日、自分はSNC-ラバラン問題についてウィルソン=レイボールド氏に話を持ちかけたことはないが、「彼女の決断により失業保険が危うくなる」と、自分のスタッフが彼女のスタッフに「適切に」接触したと弁明した。
 クリスティア・フリーランド外務大臣は28日、トルドー首相とウィルソン=レイボールド氏のどちらを信じるかを問われ、次のように述べた。
「彼女が『私の真実を話したい』と言っていたように、彼女は『彼女の真実』を話したのだろう。」
 ウィルソン=レイボールド氏の性格を「ともに働くのが困難」とした風評については「私は彼女を、思慮深い同僚以外の何者だとも考えたことはない」と退けた。彼女は幹部会に残るべきかと問われると、フリーランド外相は「幹部会は多様な見解を持つ幅広い教会」だと述べた。
「内閣と幹部会は、密室で討論することができるが、出て来るときは団結していなければならない。」
 マリヤム・モンセフ国際開発大臣は、ウィルソン=レイボールド氏の自由党内での処遇は「最終的には首相の決定事項」と述べ、「私はその判断を信じる」と語った。
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 ウィルソン=レイボールド氏は証言を終えて、自由党幹部会に残れるかどうかを問われると、次のように回答した。
「私は、バンクーバー・グランビル(選挙区)の議員であることを誇りに思う。私は自由党下院議員として当選した。それは変わらない。」
 もし幹部会を追放されたら、それは何を意味するのかと問われると、彼女はそのような事態は想定していないと答えた。


図上:かつてトルドー首相がウィルソン=レイボールド氏を叩きのめした漫画を描いたマッケイ氏は、今やトルドー首相がウィルソン=レイボールド氏に叩きのめされ、孟晩舟氏とのダブルスタンダードを中国に指摘される漫画を描いている。
図中:仏語紙に掲載された、トルドー首相がウィルソン=レイボールド氏に叩きのめされる漫画。彼女の服装が差別的だと批判された。
図下:「カナダ国民は近いうち、誰にこの国の首相になって欲しいかという明確な選択をすることになる。」気が早い人は、ウィルソン=レイボールド氏に期待しているようだ。
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補選で占う10月総選挙 [2019年下院選]

 2月25日、3選挙区で実施された補欠選挙の結果は、以下のとおりとなった。

★ブリティッシュコロンビア州バーナビー・サウス選挙区(投票率29.9%)
1.ジャグミート・シン(新民主党) 8884票(39.0%)
2.リチャード・T・リー(自由党) 5930票(26.0%)
3.ジェイ・シン(保守党) 5133票(22.5%)
4.ローラ=リン・トンプソン(人民党) 2420票(10.6%)

★オンタリオ州ヨーク-シムコー選挙区(投票率19.9%)
1.スコット・デビッドソン(保守党) 8929票(53.9%)
2.ショーン・タナカ(自由党) 4811票(29.0%)
3.ジェッサ・マクリーン(新民主党) 1244票(7.5%)
4.ドリアン・バクスター(進歩カナダ党) 634票(3.8%)
5.マシュー・ランド(緑の党) 451票(2.7%)
6.ロバート・ギューツ(人民党) 314票(1.9%)

★ケベック州ウートルモン選挙区(投票率21.4%)
1.レイチェル・ベンダヤン(自由党) 6086票(40.4%)
2.ジュリア・サンチェス(新民主党) 3925票(26.1%)
3.ダニエル・グリーン(緑の党) 1889票(12.5%)
4.ミシェル・デュシェーヌ(ケベック連合) 1683票(11.2%)
5.ジャスミン・ルーラス(保守党) 1098票(7.3%)
6.ジェームズ・シール(人民党) 322票(2.1%)

 補選は総選挙に比べ投票率は低くなるものだが、冬季の補選でしかも悪天候のため、記録的な低投票率となった。それでも結果は、10月の総選挙を占うに十分な兆しを示している。

 (1) 自由党:逆風で見せた底力
 ウートルモンは1935年から2006年まで71年間、一度の例外を除き自由党が保持し続けた鉄板選挙区だった。2007年の補選で新民主党のトム・マルケア氏が当選したのは、同党がケベックで当選した史上2回目ということで話題になったが、党首となったマルケア氏は4回連続当選し、新民主党の地盤になっていた。だが自由党は今回、SNC-ラバラン疑惑でかつてない逆風の中、2位に14ポイント以上の差をつけて圧勝した。自由党は10月の総選挙で、トロント郊外の接戦選挙区の多くを失うだろうが、新民主党のケベックでの不評につけこみ、その代償をケベックで得ることができそうだ。得票率40.4%は、2004年以降で最大の数字でもあり、自由党は逆風でもケベックで勝てることを示した。
 自由党は前回総選挙より7ポイント増加しており、もしもケベックの全ての選挙区でも7ポイント多く得票するなら、新民主党は前回獲得した16議席の全てがおびやかされる。しかしバーナビー・サウス選挙区では7.9ポイント、ヨーク-シムコー選挙区では8.8ポイント減少しており、もしもカナダ全土の郊外で同じポイント減少するなら、苦戦は必至となる。

 (2) 新民主党:最大の勝者はシン党首か、それとも・・・
 苦戦の下馬評を覆し、シン党首は見事に当選した。政治生命を賭けた補選に勝利した彼こそ、この日の最大の勝者だっただろう。彼が党首に就任して以来17の補選があったが、これは新民主党が勝利した最初である。
 シン党首は前回総選挙より、3.9ポイント多く得票した。緑の党が候補を擁立しなかった利点はあったものの、緑の党は前回総選挙で2.9%しか得票していないので、シン党首は勝利を自賛してよい。
 だがウートルモン選挙区では、前回より18ポイントも減少している。この数字は、ケベックで実施された他の補選とほぼ一致しているため、有名候補マルケア氏の引退が原因ではない。ターバンを被ったシン党首がケベック全域で不評なため、彼の当選は彼が次の総選挙で指揮を執ることを確実にしたから、新民主党がケベックで大敗することは間違いなく、真の勝者は自由党ではないか、というのは言葉が過ぎるだろうか。

 (3) 保守党:鉄板選挙区を難なく勝利
 ヨーク-シムコー選挙区は、2004年からピーター・バン=ローン元国際貿易大臣が保持してきた保守党の鉄板選挙区で、彼の引退により補選が実施された。同選挙区はまた、保守党(または進歩保守党)候補が1979年以降の選挙で常に最も多く得票した選挙区でもある。保守党候補はこの日、鉄板選挙区を当然のように勝利した。主要3党の中で、保守党の勝利が最も小さな勝利だったかもしれない。
 自由党に逆風が吹く中、ヨーク-シムコー選挙区における前回よりわずか3.6ポイントの増加は、自由党からの政権奪取を目指す保守党にとって、あまりに小さすぎる数字であろう。2018年12月に実施された、リーズ-グレンビル-サウザンド・アイランド&リドー・レイク選挙区で見せた10.4ポイントの増加に比べ、勝利も色あせて見える。

 (4) 人民党:有力政党たりえず
 人民党は、初めて迎えた選挙で全敗した。
 バーナビー・サウス選挙区では、クリスチャン・トークショーの有名司会者ローラ=リン・トンプソン候補を擁立し、移民を警戒するスローガンを掲げ、右派有権者の間に食い込んで得票率10.6%と健闘した。だが彼女と保守党候補の票を足しても、自由党当選者には及ばない。
 人民党は西部はともかく、中部では有力政党ではないことを露呈した。ベルニエ党首が自分を追放した保守党に復讐するため、その票を奪い落選させることを企図しているとするなら、ウートルモン選挙区の得票率2.1%と、ヨーク-シムコー選挙区の得票率1.9%は、何ら保守党の脅威ではない。後者では、進歩カナダ党や緑の党にすら劣った6位に沈んだ。政党助成金を受け取るには、得票率2%以上に達しなければならない。
 ベルニエ党首はツイッターで、バーナビー・サウス選挙区について「期待以上の素晴らしい成果」と賞賛するいっぽう、「オンタリオとケベックでの低い数字には失望した」「もっと多くを期待していた」と綴った。

 (5) 緑の党:敗れてなお意気高し
 近年の総選挙で得票率3%台の緑の党は、各種世論調査で7%以上の支持率を示し、好調が続いている。ウートルモン選挙区でダニエル・グリーン候補は、ケベック連合候補や保守党候補をも上回り、得票率12.5%を記録した。これは、同党がケベックの過去の選挙において記録したいかなる数字をも上回っている。このままの高支持率で総選挙を迎えたら、同党は数議席上積みも夢ではない。
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トルドー首相、ウィルソン=レイボールド氏への中傷について謝罪 [自由党]

 自由党は2月20日の朝、幹部会を召集した。その席でトルドー首相は、ジョディ・ウィルソン=レイボールド前復員軍人大臣への中傷に対し、すぐに非難しなかったことを謝罪した。
「ジョディ・ウィルソン=レイボールド氏に関し先週作られたコメント・解説・漫画について、私は明確な言葉ですぐに非難しなかったことを、今朝謝罪した。それらは全く容認しがたいもので、私はすぐにそうすべきだった。」

 トルドー首相はフェミニストを自称し、内閣閣僚も男女同数に割り振っている。また主に寄宿学校での待遇など、先住民との和解もトルドー政権の重要な課題である。しかるに、先住民の女性であるウィルソン=レイボールド氏が検察官の守秘義務に縛られ真実を公表できないのをいいことに、首相が疑惑の全責任を彼女に押し付け、内閣から追い出し、悪口すら広めているという疑いがあり、世論調査でも首相や自由党の支持率が目に見えて低下している。
 彼女が法務大臣から外されたのは、SNC-ラバラン社立件を断念するよう要請したのを拒否したからだと、広く信じられている。その後彼女について「ともに仕事をするのが困難な性格」「他の閣僚を平気で叱りつける」「内閣の悩みの種」と中傷する記事がメディアに流れた。
 BCインディアン連合(UBCIC)のボブ・チェンバリン副代表は、これを「卓越した先住民の女性を攻撃し、信用を貶めることによって面目を保ち、自らの不正に対するダメージコントロールを開始しようとする試み」であり「心底ぞっとする」と評した。
「10月に来たるべき総選挙で、ジャスティン・トルドー首相は大きな代償を払うことになるだろう。」
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【世論調査】SNC-ラバラン疑惑、トルドー首相にダメージ [自由党]

 レジェ・マーケティング社が2月15日から19日まで、1529人のカナダ人有権者を対象に実施したオンライン世論調査は、SNC-ラバラン疑惑がトルドー首相に深刻なダメージを与えていることを示した。なお調査のほとんどは、18日にジェラルド・バッツ首席秘書官が辞任する前に実施されている。
 調査はまず「トルドー首相が、SNC-ラバラン社立件を断念するようウィルソン=レイボールド氏に圧力をかけた」という報道について知っているかを尋ねた。「よく知っている」は20%、「少し知っている」は46%、「知らない」は24%、「わからない」は9%、「無回答」は1%だった。
 「もし今総選挙が実施されたら、どの党に投票するか」という設問では、保守党36%、自由党34%、新民主党12%、緑の党8%、ケベック連合5%、人民党4%、その他1%という結果となった。同社の世論調査では、保守党が自由党を上回ったのは2015年総選挙以来初めてだった。
 「2019年総選挙で政権交代を望むか」という設問では、政権交代57%、政権継続27%、わからない&無回答16%だった。
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 「SNC-ラバラン疑惑に関し、首相は何か間違ったことをしたと思うか」という設問では、「そう思う」41%、「そう思わない」12%、「どちらとも言えない」41%、「わからない」6%だった。自由党支持者では「そう思う」10%、「そう思わない」27%、「どちらとも言えない」55%、「わからない」7%、保守党支持者では「そう思う」66%、「そう思わない」4%、「どちらとも言えない」28%、「わからない」3%となった。
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図下:ウィルソン=レイボールド氏に全責任を押し付け、切り捨てようとして奈落の底に落ちるトルドー首相。
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ウィルソン=レイボールド氏を暴行する漫画に批判 [自由党]

 SNC-ラバラン社に関する疑惑と、ジョディ・ウィルソン=レイボールド前復員軍人大臣の辞任について、多くの漫画家が女性への暴力を描写した諷刺漫画を描いたことへの批判が高まっている。
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 マイケル・デ=アダー氏は、ザ・クロニクル・ヘラルド紙に漫画を描いた。それは、リングの上で口にテープを貼られ両手を縛られたウィルソン=レイボールド氏に対し、ユニフォームを着て準備万端のトルドー首相に側近のジェラルド・バッツ氏が「殴り続けろ、彼女は検察官の特権に縛られている」と囁いているものである。
 ジョアン・バーナード元州議は、漫画の取り下げを要求した。
「ジョディの背景を考えたら、彼女は先住民の女性である。この国で行方不明になり、また殺される先住民の女性については繊細な感情があり、いかなる方法・いかなる形状においてもこのような冗談は許されない。」
 2017年の政府統計によると、先住民の女性はそうでない女性に比べ、肉体的または性的暴行に3倍、殺人事件に7倍遭っている。なおカナダでは、非実在の漫画に描かれた人物に対してであっても、暴行は刑事罰の対象たりえる。トルドー首相をボクサーにたとえるのは、彼がパトリック・ブラゾー上院議員(この人も先住民)とボクシングをやって勝ったからだろう。
 ネット上では、彼の漫画を「女性に対する暴力を軽視している」「賢明でない」「おもしろくない」「ただぞっとするだけ」と評する声が挙がり、デ=アダー氏は謝罪した。
「漫画の意図は、自由党を攻撃することであり、ウィルソン=レイボールド氏を攻撃することではなかった。それは女性を怒らせたり、家庭内暴力や先住民の問題を矮小化したりするのが目的ではなかった。私は人間であり、間違いも犯す。今後は改善するよう努める。」
 彼は、ウィルソン=レイボールド氏とSNC-ラバラン社に関する漫画は描き続けるが、今後の作品は「意図しない第二の意味」を持つことはないと述べた。
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 いっぽうグレアム・マッケイ氏は、ハミルトン・スペクテイター紙に漫画を描いた。それは「SNC-ラバラン問題」のリングの上で、両手を縛られ「検察官の特権」という足枷をつけられ猿轡で口封じされたウィルソン=レイボールド氏に、トルドー首相が圧勝するものである。こちらの漫画は試合終了後のように見え、口と手足を封じられたウィルソン=レイボールド氏は勝負にならず、暴行された形跡は見当たらないが、マッケイ氏もまた「これがおもしろいと思うなら漫画家を辞めろ」「新聞社にマッケイ氏の謝罪を要求するメールを送った」「このような漫画家たちは、暴力と憎悪を促進しているので逮捕されるべき」という批判を浴びた。だが彼は「諷刺漫画は常に笑えるものとは限らない」と反論し、批判者たちは諷刺を理解していないと語った。
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 アンディ・ドネイト氏は、トロント・サン紙に漫画を描いた。それは、トルドー首相が手拭いでウィルソン=レイボールド氏の口を封じながら「ジョディ、何が言いたいんだい、話してくれよ」と迫るものである。統一保守党のジェイソン・ケニー党首はツイッターに「漫画は時に1000語の文章より雄弁に語る。今日のサン紙のアンディ・ドネイトがそうだ」と書いたが、そのあと彼を諷刺した漫画を多数貼られた。


図上:マイケル・デ=アダー氏がザ・クロニクル・ヘラルド紙に掲載した漫画。
図中:グレアム・マッケイ氏がハミルトン・スペクテイター紙に掲載した漫画。
図下:アンディ・ドネイト氏がトロント・サン紙に掲載した漫画。
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疑惑のウィルソン=レイボールド大臣辞任 [自由党]

 ジョディ・ウィルソン=レイボールド復員軍人大臣は2月12日、大臣と国防副大臣を辞任した。復員軍人大臣のポストは当面、ハルジット・サジャン国防大臣が代理を務める。
 グローブ&メイル紙は8日、彼女にまつわる疑惑を報道した。記事によると、ケベックのエンジニアリング企業SNC-ラバラン社が、リビアで公共事業を受注するための贈賄と詐欺の容疑で起訴されそうになっているとき、ジャスティン・トルドー首相が当時司法長官だったウィルソン=レイボールド氏に、罰金だけで済ませるするよう要請したという。さらに1月の内閣改造で彼女が法務大臣兼司法長官から外されたのは、首相の要請を拒否したからではないかという噂も流れている。同社は起訴された場合、公共事業に10年間入札できなくなる可能性がある。
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 トルドー首相は11日に、ウィルソン=レイボールド大臣の内閣での継続した存在ははっきりしていると語った。だが「彼女が司法長官として行った任務の全ては、彼女一人の判断であり彼女の責任である」と述べてから1日も経たないうちに、彼女は辞任した。彼女は声明で、スタッフと国民と復員軍人とその家族に感謝の意を表明しているが、奇妙なことに首相に関する言及はなかった。
 彼女が法務大臣のポストから外されると、彼女はチームプレーヤーでなかった、ともに仕事をするのは困難で、政界に友だちもいなかったなどの噂が流れた。だがメリーアン・ミハイチャック前雇用・労働力開発・労働大臣は、それを否定する。
「私は彼女を友人で、卓越したリーダーだと思っています。彼女が健康でいてくれたらいいと願っています。」
 彼女はウィルソン=レイボールド氏が、安楽死幇助法案などでジェーン・フィルポット厚生大臣と協力して働いた事実を指摘した。
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 ウィルソン=レイボールド氏は、クワキュートル族インディアンとして生まれた。父ビル・ウィルソンはインディアンの活動家で、ピエール・トルドー首相に娘を首相にしたいと語ったという。彼女はビクトリア大学とブリティッシュコロンビア大学で学び、弁護士、先住民団体代表を経て下院議員となり、先住民初の法務大臣となった。彼女は総理の座を目指していたとも言われているが、今回のスキャンダルで平議員となり、失脚した。
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図上:トルドー首相の「全面的に信頼する」「彼女が内閣に存在し続けるのがその証拠だ」発言の直後に辞任するウィルソン=レイボールド大臣。
図中:「私は指示していない」と言うトルドー首相が、周囲をSNC-ラバランを含む取り巻きで固め、ウィルソン=レイボールド氏は蚊帳の外。
図下:「カナダでは行政は司法に介入しない」と建前を述べつつ、中国に譲歩し、法務大臣の口を封じるカナダ首相。
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「真実と和解の日」、9月30日で調整 [先住民]

 「真実と和解委員会」が提言した新しい祝日「真実と和解の日」について、連邦政府は9月30日にする方向で調整している。
 連邦議会では2月5日、ジョージナ・ジョリボワ下院議員(新民主党)提出のC-369号法案として、下院民族遺産委員会で審議された。同法案は、「先住民の日」として知られる6月21日を法定休日にすることを請求していた。だがその日は、先住民の文化と貢献を祝う日とされており、ジョリボワ議員自身もその意向であった。しかし「真実と和解委員会」が提言した新しい祝日は、「寄宿学校における暴虐の歴史を心に刻み、生存者に敬意を表する」日の設定であり、「先住民の日」にはそぐわなかった。何人かの委員は、2つの記念日の統合は「不適切かつ敬意を欠いている」と考えた。
 ジョリボワ議員もこれに納得し、6月21日の「先住民の日」は「どこにも行かない」と断言した。
「太陽が昇り、ほかのどの日よりも長く天にとどまる日。ファースト・ネイションズ、メティス、そしてイヌイットの人々には、祝う理由がまだある。」
 委員会はまた、6月21日の祝日はカナダ・デー(建国記念日/7月1日)や、ケベックの事実上の建国記念日「サン・ジャン・バチストの日」(6月24日)に近いことを懸念した。
 連邦政府による代案は、「オレンジシャツ・デー」として知られる9月30日である。それは1973年、6歳だったフィリス・ウェブスタッドさんが、祖母からもらったオレンジ色のシャツを着て、初めてウィリアムレイク(ブリティッシュコロンビア州)のセントジョゼフ・ミッションスクールに行ったが、教師にシャツをはぎ取られてしまったことにちなんでいる。

 新しい祝日は、元日、グッド・フライデー、カナダ・デー、レイバー・デー、クリスマスに続き、カナダで6番目の法定祝日となる。なお連邦政府が法定祝日を定めても、連邦政府従業員に適用されるだけで、祝日の設定は憲法上、州と準州の権限である。たとえば11月11日のリメンバランス・デーは、連邦が定めた法定祝日だが、いくつかの州は祝日と制定していないため、それらの州では連邦政府従業員をのぞき、多くの民間従業員は出勤する。
 6月21日は、ノースウェスト準州とユーコン準州ではすでに法定祝日となっている。
 余談だが、9月30日は筆者の誕生日である。
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シン降ろし、水面下で進行 [新民主党]

 ブリティッシュコロンビア州バーナビー・サウス選挙区の補選が、2月25日に実施される。メインストリート・リサーチ社が1月8日、選挙区の740人の有権者に、自動音声により固定電話と携帯電話を対象に実施した世論調査は、ジャグミート・シン党首(新民主党)38.8%、カレン・ワン候補(自由党)26.3%、ジェイ・シン候補(保守党)22.0%、ローラ=リン・タイラー・トンプソン候補(人民党)8.7%という結果となった。なおワン候補は自分を「中国系唯一の候補」(※実際は中国系の無所属候補がいる)、シン党首を「インド系」(※シン党首はカナダ生まれ)と発言したため、1月16日に立候補を辞退させられ、リチャード・リー候補に代わっている。
 メインストリート・リサーチ社のキート・マギー社長は、最大のショックはむしろ保守サイドだと言う。人民党の支持率が9%近くにまで達していて、言うまでもなくそれは保守党から奪ったものだからだ。彼は、人民党のこの高支持率が総選挙当日まで続き、バーナビーにかぎらず全国的なものになるなら、保守党には全く勝ち目がないと断言した。
「この種の保守票分散は、2000年代初めを最後に見ていない。」

 シン党首は就任以来、低い支持率、低調な資金調達、議員のセクハラ疑惑への対処などについて批判にさらされてきた。彼が2018年秋に補選出馬を表明したとき、世論調査は彼が苦戦することを示していた。彼は1月20日テレビのインタビューで、たとえ落選しても党首に留まり、2019年の総選挙を指揮すると語っている。だが新民主党議員数人は、落選すれば党首に留まることはできないと、6月に彼に警告したとメディアにリークした。
 シン党首が辞任しないときは、幹部会が不信任投票を実施する。これには党首を解任する拘束力はないが、強い圧力になる。ある党役員は、匿名を条件にこう述べた。
「自ら辞任を選ぶなら、名誉ある退任を得られるだろう。だが力で追い出されるなら、悲惨な結果になる。」
 何人かの議員は、シン党首の「名誉ある退任」の具体的プランを考え始めた。彼に副党首かオンタリオ副官の名誉職を用意し、次の総選挙で州議時代の地盤であるブランプトン・イースト選挙区の候補として擁立するというものである。
 シン党首が辞任した場合、党首選をすぐに開催するプランもある。何人かは、2018年にオンタリオ進歩保守党のパトリック・ブラウン党首が辞任した後、すぐに党首選を開催した例をイメージしている。だが進歩保守党は世論調査で首位を走り、党首選が次の首相を選ぶ選挙だったから盛り上がったし、資金も集めることができた。だが新民主党は、支持率14%程度に低迷する野党第2党で、党首選で資金を使い果たしたら総選挙を戦うことができなくなる。
 そこで、幹部会による暫定党首選出というプランが浮上する。ネイサン・カレン議員とギ・カロン議員の名が挙げられているが、カレン議員は次の総選挙に出馬しない意向を表明している。
 もう一つ、党員による党首信任投票がある。これは原則として党大会で実施されるが、秋の総選挙まで党大会が実施される予定はない。党則では、新民主党役員会か、過半数の支部の要請があれば特別党大会を開催することができる。

 ブリティッシュコロンビア大学で政治学を教えるジェラルド・ベアー教授は、トルドー首相がバーナビー・サウス選挙区の補選を遅らせた理由は、新民主党へ「圧力」をかけるためだと指摘した。
「シン党首が退任したとき、彼らには新しい党首を決めるための時間が不足している。」
「自由党は選挙に勝つため、左派票を新民主党から奪う必要がある。新民主党の内紛は、自由党の利益になる。」
 シン党首は、自分が落選した場合について考えていないと語った。
「私は、自分の政治的将来を心配していない。私は、この国の将来を心配している。」
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ミニコミ紙の編集長と発行人、ヘイトスピーチで有罪 [人権]

 トロントのミニコミ紙「ユア・ウォード・ニュース」が女性とユダヤ人への差別記事を掲載した事件で、オンタリオ地裁は1月24日、ジェームズ・シアーズ編集長とリロイ・セントジャーメイン発行人に有罪判決を下した。
 同紙は20ページの印刷物で、トロントで年4回発行される。最も多いときで30万部配達されたが、2016年にカナダ郵政公社が配達を取りやめた。シアーズ編集長によると「世界最大の反共主義ペーパー」だそうだが、巷の評価は「カナダ最大の差別ペーパー」である。同紙は、フェミニストは「妊娠中絶を喜ぶ悪魔崇拝者」で、女性を「穴が3つある家財」と評し、「性交の承諾年齢は性交可能な年齢であるべきだ」として、最終的にはレイプの合法化を主張した。さらに、ホロコーストはユダヤ人が世界支配を容易にするための作り話であり、CBCはフェイク・ニュース、自由党は共産主義者の巣窟と、あらゆるたぐいの差別的言辞と陰謀論に溢れている。
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 両被告は法廷で、記事はただの皮肉だと抗弁した。そして被告側弁護人は、記事は女性とユダヤ人の一部を評したものであってその全体を評したものではない、また反フェミニズムの見解は違法化されるべきでないと主張した。
 だがリチャード・ブルーイン判事は、記事は全くおもしろさを感じさせず、これが刑法の「憎悪の促進」に該当しないなら該当するものなどないと断じた。
「両名は、容赦のない憎悪の促進を完全に認識していた。」
「その憎悪が、他に広まることを意図していた。」
 刑の言い渡しは4月26日に予定されており、5000ドル以下の罰金か6か月以下の禁固刑に処せられる。両被告は控訴する意向を述べた。
 判決を受けて、同紙を批判してきたリサ・キンセラさんは次のように述べた。
「これは、本当に歴史的な判決である。」
「刑法第319条に基づく起訴は、女性への憎悪の促進に対してはこれまでなかった。そして彼らは起訴されただけでなく、有罪と評決された。」


写真:ユア・ウォード・ニュース。左の犬を抱いている人物がジェームズ・シアーズ編集長。肩書きが「ドクター」になっているが、女性に猥褻な行為を働き医師免許を剥奪されている。
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ケベック連合党首にブランシェ [ケベック]

 ケベック連合は1月17日、イブ=フランソワ・ブランシェ元州議が党首に就任したと発表した。
 党首選の立候補締切は15日だったが、立候補者が一人しかいなかったため、無投票での当選が決まった。2月24日に予定されていた党首選は、実施されない。
 ケベック党から州議会選挙に出馬したクリスティエン・エベール氏と、ジャン=ジャック・ナンテル氏は立候補を表明していたが、なぜ届け出なかったのかは明らかでない。
 マルティーヌ・ウェレ前党首も、立候補者が一人しかいなかったため無投票で当選したが、リーダーシップ投票で不信任され辞任した。
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スベンド・ロビンソン氏、総選挙出馬を表明 [新民主党]

svend-robinson.jpg スベンド・ロビンソン元議員(66歳)は1月15日、彼が育ったブリティッシュコロンビア州バーナビー・ノース-シーモア選挙区に新民主党から立候補し、政界復帰を目指すと発表した。
「ここ何か月か、私は家庭訪問を続けている。議員を辞めてから15年になるが、人々は私の活動を憶えていて、復帰を歓迎してくれている。」
 彼は、政界復帰に導いたのは地球温暖化と住宅危機という2つの脅威だと説明した。

 彼は1979年から25年間、新民主党の下院議員を務めた。議員になる前に女性との結婚歴と離婚歴があったが、1988年に同性愛を公表した初の国会議員となった。
 外交では徹底した反米・反イスラエル・反中国と、親キューバ・親パレスチナ・親チベットで知られていた。自由党議員が9月11日を「アメリカ・デー」にする法案を提出したとき、彼は、1973年9月11日にチリのクーデターでアジェンデ政権が打倒されたことを記念し「チリ・デー」にする法案を提出した(どちらも否決)。
 環境主義者としても知られ、ハイダ族の森を伐採することに抵抗し、禁錮14日の刑に処せられた。その後ハイダ族の養子となり、「ホワイト・スワン」のハイダ族名を与えられている。
 1990年代には、医師の幇助による安楽死合法化に誰よりも早く取り組んだ。有名な筋萎縮性側索硬化症(ALS/ルー・ゲーリック病ともいう)患者スー・ロドリゲスさんの法廷闘争を支援し、彼女の最期(非合法だった医師の幇助による安楽死)に付き添っている。
 1995年には新民主党党首選に有力な候補として出馬し、第一回投票をトップで通過した。だが、足切りされた3位のニストロム候補が“Anyone-but-Svend”(スベント以外誰でも)のスローガンを掲げていたため、最終的に勝ち目がないと見た彼は党首選を辞退し、アレクサ・マクドノーに党首の座を譲った。
 彼はゲイの議員として、ヘイトスピーチの対象である「肌の色、人種、宗教、民族の起源」に「性的指向」を追加する法案を提出し、2004年に成立させた。
 2004年4月、彼は6万4000ドルの指輪を盗み、起訴された。彼が双極性障害を患っていることに検察と弁護側が合意したため、彼は釈放され、社会奉仕活動をするという条件で前科がつかないことになった。
 だが彼は議員を辞職し、その年6月に実施された総選挙に立候補できなくなった。代わりに彼の後援会で働いていたビル・シクセイが立候補し、当選した。なおシクセイは、当選前にゲイを公表した最初の議員となった。ロビンソンは2006年の総選挙に出馬したが、新民主党が躍進したにもかかわらず落選し、政界引退を表明した。
 引退後は、同性パートナーのマックス・リバソン氏とスイスに移住し、エイズ・結核・マラリア対策世界基金のコンサルタントとして働いたが、65歳で退職し、近年バーナビーに戻って来たという。
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トルドー首相が内閣改造 [自由党]

 スコット・ブライソン予算庁長官兼デジタル政府大臣の辞任を受け、トルドー首相は1月14日、小規模な内閣改造を行った。
 新入閣は、デビッド・ラメッティ法務大臣兼司法長官とバーナデット・ジョーダン地方経済開発担当大臣の2名である。ラメッティ大臣はイノベーション政務次官からの昇格で、かつてマギル大学で法学を教えていた。ジョーダン大臣は、民主機構政務次官からの昇格である。
 異動は3名で、ジェーン・フィルポット予算庁長官兼デジタル政府大臣は、先住民サービス大臣から昇格し、辞任したブライソン前予算庁長官の後を継いだ。シーマス・オリーガン先住民サービス大臣は、復員軍人大臣からの異動で、フィルポット大臣が異動した後任となった。ジョディ・ウィルソン=レイボールド復員軍人大臣兼国防副大臣は、法務大臣からの異動で、シーマス・オリーガン大臣が異動した後任となった。
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 法務大臣から復員軍人大臣への異動は、通常降格と見なされる。だがトルドー首相はこれを否定し、復員軍人に奉仕することは重大な任務以外の何物でもないと説明した。ウィルソン=レイボールド大臣もホームページで、法務大臣としての業績を2000語以上にも及ぶ文書で自讃した。
「我々の働きの結果、この政府が発足したころより、カナダの司法制度はより強化されたと私は信じている。」
「最も重要なのは、カナダ人の基本的人権と自由を保護する作業が促進されたことだ。」
 そして彼女は、法務大臣のポストから外された理由については一切触れず「我々の制度では、閣僚の指名に関する決定は総理の専権事項である」とだけ述べた。
 だが何名かの閣僚やスタッフは、彼女が妥協点を探ることなくすぐ対決的になる性格を挙げ、ともに仕事をするのが困難だとメディアに語った。ブライソン長官の辞任は、内閣を改造し彼女を法務大臣のポストから外す絶好の口実となった。先週始めには早くも彼女の更迭が噂され、先住民サービス大臣のポストを提示されたが断ったという情報が流れた。
 オタワ大学で法学を教えるアミル・アッタラン教授は、ウィルソン=レイボールド前法相は自殺幇助の法制化において致命的なミスを犯したと指摘する。裁判所が定めた期限までに法案成立させられず、自殺幇助が合法でも非合法でもないグレーゾーン期間が生じてしまい、法案審議に十分な時間をかけられなかった。そしてオードリー・パーカーさんが2018年11月、まだ余命が残っているにもかかわらず医師の幇助による早期の自殺を余儀なくされたのは、法律が明確な意思表示を必要とするため、鎮痛剤によって意識不明に陥る前に決行しなければならなかったからであり、法律の不備を指摘する声が挙がった。
 だがトロント大学で法学を教えるトルド・レメンス教授は、ウィルソン=レイボールド前法相を評価した。
「国民の間の批判や、自由党内からですら批判の声が上がるなか、彼女は安楽死幇助、大麻合法化、刑法改正などの難しい局面において、個人の権利と公共の利益のバランスを巧妙に保ったと思う。」

 ジョーダン地方経済開発担当大臣には所轄の省庁がなく、無任所大臣である。自由党は今年実施される総選挙で、東部の議席を相当に失うことが予想されているが、彼女の無任所大臣就任は選挙のための箔付けではないかという疑いを、彼女は否定した。
「私の役割は、地方の経済開発を支援し、地方が発展することを確かなものにすることである。」
 だが保守党のピエール・ポワリーブル議員は、トルドー首相が炭素税を課すことで地方経済の発展を阻害しておきながら、自ら担当大臣を任命してその解決に当たらせていると皮肉った。またエリン・オツール議員は、フィルポット大臣とラメッティ大臣は手堅い仕事をするが、その他の閣僚は頭痛の種だと評した。


写真:左からジョディ・ウィルソン=レイボールド復員軍人大臣兼国防副大臣、ジェーン・フィルポット予算庁長官兼デジタル政府大臣、シーマス・オリーガン先住民サービス大臣、デビッド・ラメッティ法務大臣兼司法長官、バーナデット・ジョーダン地方経済開発担当大臣。
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ブライソン予算庁長官辞任、内閣改造へ [自由党]

 スコット・ブライソン予算庁長官兼デジタル政府大臣は1月10日、次の総選挙に出馬せず引退し、また閣僚を即時辞任すると発表した。これを受けてトルドー首相は、14日に内閣改造を行うと語った。内閣改造は大規模なものか小規模なものかを問われると、首相は回答を拒否した。
 ブライソン氏はノバスコシア州ウィンザーに生まれ、1997年進歩保守党から出馬して初当選。次代を担うニューリーダー「青年トルコ党」の一人として注目された。2003年党首選に立候補して敗れ、同年カナダ同盟による進歩保守党の吸収合併が決まると、自由党に移籍し、マーチン内閣の公共サービス大臣に任命され、カナダ初の公表されたゲイの大臣となった。2006年には自由党党首選に出馬して落選、2015年から予算庁長官とデジタル政府大臣を務めている。
 私生活では2007年、マクシム・サン=ピエール氏と下院議員初の同性婚を行った。2014年には、代理母によって双子の娘を授かった。政界引退は、家族とともに過ごす時間を大切にしたいからであり、閣僚辞任は、今年秋の総選挙を控え、閣僚は再選を目指すメンバーだけで構成されるべきだという考えに基づいているという。

 だが彼はまだ51歳であり、その説明を真に受ける人は少ない。海軍がケベック州レビのデイビー造船所と6億6800万ドルのリース契約を結ぼうとした際、ブライソン氏が圧力をかけ、ノバスコシア州ハリファックスのアービング造船所との契約に差し替えようとした疑惑を持たれている。この事件は、マーク・ノーマン中将が内閣の機密情報をデイビー造船所に漏洩するという結果を招き、ノーマン氏の裁判が8月に始まる。ブライソン氏の証言・尋問は不可避と見られ、総選挙が10月に実施されることから、与党へのダメージを軽減する狙いがあると見られている。
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