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パイェット次期総督、裁判記録非公開を求めた訴訟を撤回 [総督]

 ジュリー・パイェット次期総督は8月21日、弁護士を通じ、自身に関する裁判記録を非公開にするよう求めた法廷闘争を放棄したと発表した。
 トルドー首相は7月13日、パイェット氏を次期総督に指名し女王の同意を得たと発表した。すると報道各社は、パイェット氏に関するあらゆる情報を探し始めた。宇宙飛行士だった前夫ビリー・フリン氏との離婚訴訟に関するメリーランド州裁判所の記録も、その一つである。パイェット氏は7月18日、離婚訴訟に関する記録を非公開にするよう訴えを起こした。
 だがiPoliticsは同日、パイェット氏が2011年11月にメリーランド州において、第二級暴行罪で起訴されていた事実を暴露した。ただし起訴は2週間後に取り下げられており、この事件の詳細は公表されていないためよくわかっていない。
 その直後にCTVとトロント・スターは、パイェット氏が車で歩行者を撥ね、被害者を死なせたと報じた。だが被害者はアルコール中毒で、交通事故は死の原因でないと判断された。彼女が事故後ほどなく離婚したのは、家族を守るためだったと見られる。

 パイェット氏は、文書非公開を求めた理由についてこう述べた。
「なぜ、個人的な離婚に関する情報が、カナダ総督の職務上必要とされるのか。」
「公的に私を嘲笑するため、カナダ国民にこの件にまつわる事実を暴露しようと企図としていると信じる理由が私にはある。そしてこれらの行動が私自身だけでなく、未成年の息子にも取り帰せない危害を引き起こすと信じている。」
 だがナショナルポスト・CBC・CTV・iPolitics・グローブ&メイル・トロントスターのマスコミ6社は、パイェット氏は次期総督として国家に関する重要な役割を担う可能性があるから、その履歴について調査・報道するのは当然であり、また市民には公判を観察し裁判記録にアクセスする憲法上の権利があると反論したうえ、子息に関する情報は求めていないと語った。
「パイェット氏はカナダ軍の司令官を務め、首相を指名しあるいは解任し、議会を解散するなど様々な権限を有することになる。」
 またパイェット氏は、彼女が暮らすケベック州では離婚訴訟記録は非公開が原則であり、マスコミ6社は法の抜け穴を突いていると主張したが、マスコミ6社は単に訴訟地の州法が適用されるだけだと反論した。
 7月26日の公判では、パイェット氏の弁護士は、彼女に電話で証言させるという異例の注文をつけたが、却下されたため、今度は証言中は裁判所を閉鎖するよう申し入れた。これも拒否されると、パイェット氏は証言することを取り下げた。
 メリーランド州では、裁判記録は原則として公開されている。デビッド・デンスフォード判事は、原告の主張するプライバシー保護は、記録を非公開にするに十分な説得力がないとして訴えを退けた。ただし、原告の子息に関する情報は非公開にするとした。マスコミ6社は、この判決に異議を唱えなかった。なお前夫のフリン氏は、記録の非公開を求める理由がわからないと語った。
 敗訴を受けて、パイェット氏は控訴の準備に取りかかった。控訴審は11月に行われるため、それまでは問題の離婚訴訟記録は暫定的に非公開とする仮処分が取られたが、マスコミは彼女の法廷闘争について報道する動きを見せたため、彼女は控訴を断念した。

 ナショナルポストのジェリー・ノット副社長は、次のようにコメントした。
「総督は看板以上の存在で、我々の民主主義における不可欠な役割を演ずる。」
「これらの文書は公開され、残されなければならない。」
 トルドー首相は、彼のスタッフが彼女の背景を完璧にチェックした結果、その地位に不適格とするような過去はなかったと語った。
「パイェット氏を綿密に調査した結果、彼女が並外れた総督となるという以外のどんな理由も見当たらないことを、私は誰にでも保証する。」

 パイェット氏の公生活は、1992年に宇宙飛行士に選ばれたときに始まった。だが彼女は、私生活を明かさないことで知られていた。1999年の最初の宇宙飛行にあたり、マスコミは彼女の家庭について情報を得ようとしたが、当時最初の夫フランソワ・ブリセット氏と破局寸前だったため、彼女は何も語ろうとしなかった。
 2番目の夫フリン氏との離婚訴訟は2013年から始まり、2015年4月に離婚成立したが、子供の養育費に関する争いは、今年まだ進行中だった。だがパイェット氏は、総督指名直前の6月にこれを撤回している。
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