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保守の牙城アルバータに初の革新政権誕生、進歩保守党44年の一党支配に幕 [アルバータ]

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 5月5日に実施されたアルバータ州議会総選挙は、新民主党53議席(4)、ワイルドローズ党21議席(5)、進歩保守党10議席(70)、自由党1議席(5)、アルバータ党1議席(0)(定数87議席、カッコ内は解散時勢力)という結果となり、新民主党がアルバータ初の革新政権を樹立することになった。進歩保守党は、当選した閣僚がプレンティス首相、ウェイン・ドライスデール運輸大臣、マンミート・ブラー人的資源大臣、リック・マカイバー公共施設大臣のわずか4人という惨敗で、12期44年続いた一党支配を終える。アルバータ党は、初の議席をグレッグ・クラーク党首が獲得した。なおカルガリー=グレンモア選挙区では、新民主党と進歩保守党の二人の候補が同数となり、票の数え直しが行われる。

 山が動いた。保守の牙城アルバータで、新民主党は16より多くの議席を獲ったことはなかった。グローブ&メイル紙は、「進歩保守党政権は旧石器時代以来初めてアルバータの総選挙で敗北した」(※1971年に与党になって以来敗北していない。それ以前は野党で敗北した)と報じた。
 レッドフォード元首相の公金私用スキャンダルで、ワイルドローズ党の支持率は再び高まっていた。プレンティスが新たに首相に就任したのは、そんなときのことである。彼は政権交代の目を潰すため、露骨な陰謀を使った。ワイルドローズ党の内紛につけ込み、カリスマのスミス党首らを自党に引き抜いたのである。
 彼は、野党第一党であるワイルドローズ党の党首が決まるのを待って、しかし決まるとただちに、ワイルドローズ党の態勢が整う前に速攻で総選挙を仕掛けた。野党が反撃できないよう、選挙期間も短く設定した。プレンティス首相にとっては、何から何まで計算づくだった。だが有権者は、ワイルドローズ党に政権を渡す選択肢を首相に潰されたことに憤った。彼らはその怒りが収まらないうちに世論調査に回答し、プレンティス首相が新民主党政権への不安をしきりに訴えたにもかかわらず、有権者はそれについて考え直す時間もないまま、怒りとともに投票所に殺到したのだった。
 まさに「策士策に溺れる」である。スミスを潰すためにあらゆる陰謀を使ったプレンティスは、党首と議員を辞職し2度目の政界引退を発表した。一時は「ポスト・ハーパー」の地位すら嘱望された彼だが、チャンスは二度と巡っては来ないだろう。スミスは予備選で無名の新人に敗れ引退を表明したが、プレンティスにとっても「人を呪わば穴二つ」の結果となった。
 ワイルドローズ党は、スミスなしでも戦えることを実証した。ワイルドローズ党から進歩保守党に移籍した11人の州議は、ロブ・アンダーソン前院内幹事長、ブルース・ロウ州議、ジェイソン・ヘイル州議の3人は出馬せず引退、出馬したブルース・マカリスター州議、ジェフ・ウィルソン州議、ブレイク・ペダーセン州議、イアン・ドノバン州議、ケリー・トウル州議の5人は全員落選した。残りのダニエル・スミス前党首、ゲイリー・ビックマン州議、ロッド・フォックス州議の3人は全員予備選で敗退するなど、有権者の厳しい審判が下った。
 近年予想を外し続けた世論調査機関は、今回は正しく予想した。というより、回答者が翻意せず回答通りに投票したと言うべきだろう。


写真:オレンジ・クラッシュを掲げるレイチェル・ノトリー新民主党党首。
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